ソフトウェア

ATtiny(ATtiny806) RESET端子はPull UP必須!!

投稿日:

電子工作好きな方々が運営されているブログを拝見していると、「ATtiny〇〇のRESET端子は外部Pull Up抵抗不要」という記述を頻繁に目にする。

案件での開発時に遭遇した内容を元に、メーカーであるMicrochip社への質疑回答を含めて、正しい情報を綴る事とする。

RESET端子とは?

RESET端子とは、文字通りRESETを発動制御する端子となり、どのマイコンにも基本的に用意されている端子と言える(存在しないマイコンがあるかもですが)。
LOW Activeとなり、LOW状態の間はマイコンがRESET状態となります。

SWを用意して、SW押下でマイコンRESETを実現したりと、システムに応じて使い方はいくつか存在する。

RESET端子のハード要件は?

LOW Activeなので、通常駆動させたい場合はHIGH状態を保つ必要がある。
なので、HIGH/LOWの論理を明確に設定しておかねば、マイコンの状態も不定になってしまうこととなる。

今回対象としているATtiny806はというと、、、
以下は、公式仕様書の抜粋ですが、マイコンの内部にPill-up Resistorが存在しています。
この内部抵抗は、PORでReset Start時に有効になる様で、起動後にも継続して有効状態なのかはわかりません。

各I/Oには内部Pull upがあり、プログラムから有効/無効が設定できるので、RESET後の初期化処理内で、RESET端子の内部pull upを有効にしてみましたが、RESETが掛からない個体は変わらず、RESETされませんでした、、、

ATtiny806_1606_Data_Sheet_40002029A.pdf 「12.2.1 Block Diagram」参照

巷のブログなどで勘違いをされているのが、次の内容である。
表内の最下部にある「RRST」が20~60KΩと書かれており、RESET端子の内部抵抗値と勘違いされる方が多い様です。
項題の如く、外部リセットの特性を規定したものなので、基本的にはRESET端子に対して外部Pull upを設ける際、20~60KΩで設定してね。という解釈になる。

ATtiny806_1606_Data_Sheet_40002029A.pdf 「31.8.External Reset Characteristics」参照

外部Pull up抵抗無しだとどうなるの?

今回、弊社案件でも開発時に懸念となったのはこの要素である。
外部Pull upが無くとも、ほとんどのATtiny806は問題なく動作してしまう。
ただ、複数台生産した場合、ポロポロ動作がおかしなマイコンが出てくる。
10台程度の試作でも、動作が一意にならない、、、


同じプログラムを書き込んでいるにも関わらず、動作に個体差が生じるのはハード側のバグ?とも思われ、解析を進めるものの結果的に分からず、RESET端子の抵抗について、Microchip社へ代理店を通じて詳細質疑することとなった。

ATtiny806のRESET端子には、外部Pull upは必須!!

代理店側のFAEでも、同じ様な検証を頂き、外部pull upが無くても正常動作がされ、何ら問題ないマイコンの動きであると回答が得られた。
しかし、こちらの手元の数台においては、他の基板と挙動が異なり、RESET端子をLOWに落としても、RESETが掛からない。
つまり、同一回路・同一ソフトであるが、RESETが正常に掛かる個体と掛からない個体が存在している状態であった。

問い合わせ後、しばらくしてメーカーからは、
RESET端子については、外部のPull up抵抗が必須である」との回答があり、
代理店からも、「仕様書のブロック図や記述が明確で無いと思われ、メーカー回答を正としてください。」と正式回答を受けた。

なので、ATtinyマイコンで開発される際は、RESET端子の外部抵抗が必要となります。

[番外編]RESET端子とUPDIが兼用なので懸念となった

RESET端子には、外部抵抗を付ければOKと済ませることができたものの、そうしなかった背景として、開発・書き込み時にUPDIを使用していることから、兼用ピンのハード的な条件が関わっています。

UPDI通信では、バージンのマイコンに対してはあまり気にしなくとも良いが、2回目以降のUPDI接続時に、デバッカ(接続ツール)から+12Vの単発パルスが印可される。
単純に外部pull upを設けてしまうと、UPDI接続時に抵抗を介して、マイコンシステム電源へ+12Vが印可されてしまうので、瞬時とは言え電源にぶら下がっているデバイスを破壊しかねない。

そうすると、UPDI機能とRESET機能の切り替えを含めた、ハード構成を視野に入れておく必要がある。
製品開発上、小型機器の場合は追加で導入する切替回路は、コスト・サイズ面でデメリットとなり、しっかりと、仕様・原因を把握した上で、対策を講じる必要があったというわけです。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-ソフトウェア

Copyright© 江藤良樹の仕事は物づくり , 2022 All Rights Reserved Powered by STINGER.